Endo Tech Blog

Techブログと言う名のただのブログです。

橋本からの年賀状がこなくなった。

 

 

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橋本は僕が高校時代3年間を共にした友人である。

ここでの友人の定義とは

知り合い ノートを借りる関係<ゲームが貸せる関係<  友人(橋本) < ゲームが返ってこなくなる関係 < 親族

とする。

 

つまりは、橋本はゲームを返してくれる程度には礼儀が正しく、友人であったといいたい。だからと言ってゲームを貸しあった事は一度もない。なので「それでは余り仲が良くないのでは?」と言われると、実は疑わしいのだが。

 

まぁでも、少なくとも3年間は一緒にクラスに居て、共に同じ教室で時間を過ごしたのは変わりようがない。彼は室長(クラスのまとめ役)と言う、あだ名があった。

実際、もし世の中で「室長グランプリ大会 in 千葉」とかあったら、決勝に残ってもおかしくない程に室長であった。しかし、恐らくそこで勝ち進んでも、関東予選で敗退してしまう程に、やる気はなかった。真面目だが、変な所でやる気がない。それが橋本だ。

 

 

 

僕は橋本から遠藤と呼ばれていた。当時それが違和感があった...というのは、今では信じられないのだが小中高では下の名前で呼ばれるのが当たり前であったので、何故橋本だけ名字で呼ぶの??と疑問だったのだ。そんな訳で僕は彼の事を「室長ー、橋本ー」と読んでいて、彼からは「遠藤」と呼ばれていた。

 

橋本は3年間一緒のクラスであったが、実は遊んだのは片手で数える程度だ。それ以外にあった気がするのだが、記憶に靄がかかってよく思い出せない。その遊んだ時期が、高校1年生の時なのか、はては2年生の時なのかもわからない。

 

でも確実に覚えているのが、橋本は東京のマンションに住んでいて、そこまで千葉の僕の家から、自転車を漕いで3時間かけて遊びにいった事がある。遊びと言っても、肝心の「何をしたのか?」が一切覚えてなく、橋本の住んでたマンションの下にあったセブンイレブンで腹が減ったから、「アメリカンドッグ」と「肉まん」を食べて談笑したぐらいだ。部屋に上がった記憶はない。

 

その後タンパク質とか、脂質とか、塩分やらをカロリーに変換した後は、また3時間かけてか自転車で東京から千葉の家に返った。この頃は疲れという概念がなかったのだろう。そんな訳では僕と橋本との、そこまで深くなく寧ろ浅すぎるエピソードを話した所で本題である。

 

橋本からの年賀状がこなくなった。

 

いや、この話の流れから言うと「実際、お前そこまで橋本と関係深くないやん」と思われてもしょうがないのだが....。

 

実は橋本とは高校卒業以降一回もあってない。

僕が1年浪人した為、もう4年以上も会っていない。しかし、前述した通り橋本はゲームを返してくれる程度には礼儀が正しい男と言われるだけあって、年賀状を毎年送ってくれていた。

 

高校の時は勿論、浪人時代も年賀状を送ってくれて、その時は年賀状に確か「大学入試に合格したら一度飯を食べに行こう」と返した。

そして大学生1年、2年、3年...年賀状はきた。

しかし、僕は、浪人時代に返した以降、一度も、橋本に、お返しの年賀状を、返してなかった。....返してなかったのである。

 

そして今年ついに年賀状が来なくなってしまった。

何故返さなかったと言うと、大学入学以降、SNS上でのメッセージで済ませていて、紙媒体を使って書いて郵便ポストへ向かう行為が単純に面倒くさくて、なぁなぁに済ましてしまったのだ。

 

橋本以外にも年賀状で「あけましておめでとう。今年もよろしくお願いします!」と書いて送りあっていた友人はいたが、大学以降はそれも一斉にSNS上のメッセージに置き換わってしまった。

いや、それが別に悪いとか良いとかの話ではないのだが、中高の友人でSNSで繋りだしてから、「あけおめ」すらやらない関係になってしまった友人はたくさんいる。

しかし橋本はSNS上で繋がっていなくても、毎年一回は年賀状を送ってくれて、唯一それが高校卒業以降の彼と僕との接点だったのだ。その接点が今年でついに途切れてしまった。

 

途切れた途端に「何故年賀状をちゃんと返さなかったのだろうか? 」と反省する。大分もう手遅れなのだが。FacebookGoogle で高校名とかで検索をかけても、彼のアカウントは一切でてこない。そうなってくると、過去の送られた年賀状を頼ればいいと考えるが、肝心の橋本からの年賀状も保存してないので、行方がわからない。

 

そうなると唯一残るのは、年賀状1つで友人を失ってしまった情けない事実だけである。

 

実際の所もうわからない。

何せ4年以上も経ってしまっているから。

橋本にとってもう僕はそういう関係ではないと思われて、僕がここで使う「友人」と、彼が使う「友人」の定義は大分変わってしまったかもしれない。

いやそもそも同じはずがないのだが、少なくとも知り合いではない。知り合いでは済ませてはいけない関係だったのは確かだった。 

 

この話はオチとかない。

なぜなら現在進行系の話だからだ。

 

でももし、どうにか彼の現在住所でも近況を知っている人を見つけだして、メールでも年賀状でもいい。とにかく連絡が取れるのなら

 

「返事を今まで返せずに本当にすまなかった。

あけましておめでとう。今後共よろしく」

 

とだけ書いて僕は橋本に送るだろう。

その後は多分、どこかで飯を食べながら「なんであの時部屋に上がらせてくれなかったんだ!」と、問い質すつもりである。

 

 

おわり