シン・ゴジラを見てきた。今日
なので、かなり勢いで書いてしまう部分があり、後でまさかりが振ってくる部分もあるかもしない...が、書く。書かせて頂く。
因みに映画とかのレビューとかでなく、単に僕がシン・ゴジラを見て泣いただけの話である。
※以下一部ネタバレが含まれます。
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シン・ゴジラの評判はもうここで説明しなくてもいいぐらいに凄い。ここ1週間のホット・エントリには必ず、シン・ゴジラに関する記事があるぐらいだ。
自分が最初に見ようと思ったきっかけを説明するとアオイ・ホノオの原作者であり、焔 燃(ホノオ モユル)のモデルである、島本和彦先生の以下のツイートである。
— 島本和彦 (@simakazu) 2016年7月29日
この時は一体なんのことやら?
となっていたが、後にドラマ アオイホノオの第四話の再現が起きていることに気づき、「そんなか!?そんなに島本先生ショックだったの?シン・ゴジラやばいなぁ~」としか思ってなく、適当にスルーしていたが、蓋をあければどこもかしこもシン・ゴジラ現象の熱気がスクリーン越しに感じるぐらい盛り上がっていて確実に勢いに遅れた感がある。
そうこうしている内に島本先生はコミケでシン・ゴジラの薄い本を出すし
コミケでこういう本を出します‼︎…勝ち負けの真実を伝えるために‼︎…そしてシン・ゴジラを観て、どういう態度をとったら良いのか、どう打ちのめされるのが正しいのか、細かく手ほどきするために‼︎ pic.twitter.com/4ftjdKinaQ
— 島本和彦 (@simakazu) 2016年8月2日
いつの間にやら発声可能上映会なんか開かれて、庵野監督と握手交えていい感じに盛り上がっているし。これ完全に同窓会ですね、もう。
ここ数日「シン・ゴジラ見に行かないと。。。シン・ゴジラ見に行かないと。。。」と、ジャンキーのようにつぶやいていたんですが、やっと今日見れましたね。
ええ、そんでまぁタイトル通りなんですけど。
1回目 ゴジラの異様な形態に泣く。
もう、最初のゴジラの上陸シーン、今でもはっきりと思いだせるんですけど、なんですかあれ?なんであんな怖いんですか?なんであれあんなグロいんですか??
もうね、途中で「くっそこわぁぁぁぁぁっ」てまじで怖かったんですけど。
もう、皮膚かなんかしらんけど、やたら生々しいし、ビチャーって。口のひだリアルすぎやろ。なによりもあの目。目ですよ。あんなん凝視されたらもう脚震えて立てないでしょうが。自分が小学3~4年であれみたら、確実に泣き出してた気がする。「よかったわー俺、22歳だから全然平気だったわー」って、意味の分からない自信でなんとか乗りきりましたけど。なんか、久しぶりにトラウマ的な怖さを感じました。
だって、全然想像してたやつと違ってましたから。当初ね、こいつが、ギャーギャー騒いで東京めちゃくちゃにするんやろ?って思ってたんですよ。
見たら全然違うんですよ。
正確にはこれは第三形態(?)で、最初に登場した奴は第二形態なんですけど見た瞬間、もう異様に気持ち悪いんですよ。そんでもってこいつがが醜態をさらしながら街を壊すんですけど、ゴジラってなんか口から破壊光線みたいな出して薙ぎ払う感じで結構カッコいいじゃないですか。いや、そこが結構好きだったんですけど、こいつはもう破壊光線だすところか、ヘドロを撒き散らしながら街を4足歩行で歩いて壊すんですよ。
この只歩いて壊す感じが、もののけ姫の最初に出て来る、タタリ神みたいな感じで
歩くスピードは全然違うんですけど、何か異様なよくわからない物体が暴れてる感がものすごい伝ったんですよ。しかもこれがめちゃくちゃでかい。
それで街が壊れえてサイレンが鳴響て船が流されて潰されて人が逃げるシーンは嫌でも3.11を思い出させますね...。だから、あのシーンは色んなトラウマ的な恐怖が襲って来て。。泣いたってか涙目で必死に見てました。はい。。。
後、時系列がずれて中盤の非難民が東京の地下鉄に非難する所で、朝の通勤ラッシみたいにギュギュッに詰め込んでるシーンあるんですよ。あそこ停電で暗くなって避難民がパニックになって叫びだすんですけど、あれは本当にゴジラが襲ってこなくても地震が都内を襲ったらこうなるよなぁ...って、自分があの場にいる事を想像したらマジで怖くなって変な恐怖症に襲われました。
とにかくえげつない程リアルなんです。この映画。
ゴジラにしろ、避難にしろ、現実にこれが起きてもおかしくない勢いでシーンとして描かれて「えっ?どうするの?これマジでどうなるの?日本終わり?」って没入感やばい。でも、やはりそこはエンターテイメントだから、台詞回しに変な日常感を入れたりするところは、なんか邦画ぽい演出で凄く好きでしたね。
「え、動くの?」
「そりゃ生き物だからな」
冷静すぎだろ。
いやまぁ、ここも含めてリアルなんですけど、前半の異様な形態のゴジラの登場シーンで街を壊滅的に壊して、中盤で東京の街を「もう...もう..やめてくれー!!」ってぐらいに壊すのは本当に怖かったです。
2回目 赤坂先生の最後の台詞に泣く。
でこっからですよ。
序盤、中盤で散々東京をめちゃくちゃにされて自衛隊の攻撃も全く効かず、全員が全員が諦めてる中、長谷川博己さん演じる矢口蘭堂含む"巨大不明生物特設災害対策本部"の皆さん。全然こいつらだけ諦めてないんですよ。
中盤のゴジラが東京壊滅させたせいで最初にいた人数より減っているんですけど、彼らのぶんも頑張ろうと必死に奮闘するんです。ここの終盤から一気に反撃していくんですけど、何がいいって、もうここ以降は是非に劇場で見て欲しいんですけど、なんとなく僕は復興のシーンに見えたんですよ。
つまりは、壊滅的なダメージを食らってどうしようもなく絶望するんだけど、そこから「見てろこのやろう...!」って、前を向く感じが凄くいい。これなんで、こんなに心に響くのか観ながら考えてたんですけどね、やっぱり3.11の地震を経験したからこそこのシーンはもの凄く勇気をもらうってか、純粋に感動したんですね。
全然政治とか云々の話じゃないんですけど、あの当時っていったら僕は高校3年生で大学受験を控えていて、本当にいよいよ「日本はどうなるんだろう」って思っていた時期で、友人からは東京に放射能が来るから一緒に逃げようって連絡くるし、形容しがたい絶望に溢れていて、一方でTVは連日放射線の解説やら、東京電力の謝罪やら、揚げ足の取り合いばかりして一向に復興の二文字すら、よくわからなくなっていて、外では原発反対の街頭演説に心底うんざりして、不安で仕方ない毎日だったんですけど。もし、あの時この映画みたいじゃないけど、影で頑張ってくれる人がいたらどんなに励まされたかって思っちゃまいしたね。
そういえば、シン・ゴジラにも外でデモしてる中、そのデモの声を聞きながら疲れたように眠る官僚のシーンがありましたね。あのシーンはまさに影で頑張っている人を映したかったのかな...?
なんか話がずれたんですけど話戻して
いよいよ最後、人類は!いや日本人は!ゴジラを止める事ができ......た!できた!!
よっしゃぁぁぁぁぁでもどうやって止めたかは劇場でみてくださいぃぃぃぃっしゃぁぁぁぁぁ!!
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で、この映画は終わらないです。
倒したら、拍手が起きてもいいのに、誰もしない。えっ?しないの?
唯一確認できたのは、自衛隊の人がなんか抱き合ってるだけ。
対策本部の市川実日子さん演じる課長補佐・尾頭ヒロミなんて、ゴジラ倒れた後も最後の最後まで研究してましたからね。
流石です。
それで、ゴジラが放出した放射能はなんとかなりそうな事に気づいて、尾頭ヒロミが笑顔で「よかったー」って台詞を言うシーンあるんですけど、あれ見てこっちもなんか「あっ、終わった~」って安心して、やっと元の現実に戻れんですね。
それでいよいよ最後の赤坂先生の台詞ですよ。
赤坂先生の事全然、話してなかったんですけど登場当初、「こいつ嫌なやつやなぁ~、典型的な官僚さんだわ~っ」て思って。絶対途中でゴジラに喰われて終わる役だと思ったんですけど、後半になって、寧ろ日本の為に自ら汚れ役を買って出ている良い人だと気づいて、赤坂先生っ!頑張れっ!って一人心の中で叫んでましたね。
それで、赤坂先生、ゴジラを倒した後に、最後矢口蘭堂さんと復興の話になって、今後の日本を立て直すのをどうするか?と話をした際に矢口さんに向かって
この国はスクラップ&ビルドでのし上がってきた。今度も立ち上がれる
って台詞を吐くシーンがあるんですけどこれが、ここどうしようもなく泣けたんですよ。この台詞色んな解釈あると思うんですけど、僕はなんか単純に、今もの凄く聞きたい言葉が聞けた気がして、「凄いなぁいや、そうだよなぁ...そうだよなぁ」って思って頷いて、カタルシスに浸っている所で映画が終わりました。
まとめ
映画が面白いのは当然の事なんですけど、テンポが凄くいい。全然止まらない。
あと、シン・ゴジラって色んな解釈があると思うんですよ。
例えば、ゴジラシリーズのオマージュとか
UEIの清水さんなんて、ここ連日、シン・ゴジラのレビューばかりで大分お腹いっぱいなんですけど、これとかエンジニア視点で面白い。
でも個人的に宇多丸さんの話しが一番しっくり来て、
これ聞いてもう1回...いや2回見たいってなりました。
ってな感じで色んな解釈を見てから、新しい視点を増やしてシン・ゴジラを見るのもいいですね。
余談
こっからは本当にどうでもいい余談ですけど、この人
生物学者役でなんか見た事ある顔だなぁって、既視感あったんですけど、調べてみたら
塚本晋也ってあってめっちゃ驚きました。
塚本 晋也(つかもと しんや、1960年1月1日[1] - )は、日本の映画監督、俳優。東京都出身[1]、豊島区在住。大沢事務所所属。日本大学芸術学部卒業。現在は、多摩美術大学造形表現学部映像演劇学科教授。
めっちゃ豪華キャストじゃないですか...塚本晋也監督といえば、鉄男で有名ですけど去年製作した野火という映画で、海外から凄く評価されていて
前から見たいなぁーみたいなぁーって、結局見れず。
今年にはいって、一ヶ月前ぐらにたまたま見れたんですけど、まぁこの映画もえげつないぐらいに良かったです。この映画で塚本晋也監督が俳優としても演じていたので、それで既視感があったんですね。
それで、ゴジラが反核映画で、野火が反戦映画で、この二人が一緒に共同で映画を作るって、なんかそれだけで大きなメッセージ性があるなぁって思ったんですけど、どうでもいいですね。 だって映画ですし。いずれにせよ、いい演技でした。
それとこの人
マフィア梶田さん、一発で分かりました。
「いや、石原さとみのガードマンがたい良すぎでしょ...でも顔みえn...マフィア梶田おるやん」
笑い堪えるの必死でした。
そういえば、この前の Line Live でのMCでマフィア梶田さんいたのそういう理由だったんですね。理解しました。
後、EDで皆、漢字表記の名前で綺麗に流れていくのに突然のKREVAの文字の違和感....凄い。シン・ゴジラのカメオ出演豪華すぎる。